2016年米大統領選挙 その三
では、インド占星術でヒラリーさん、トランプさん、ルビオさんの運勢を徹底比較してみましょう。
ヒラリーさんは8時出生説と20時出生説がありますが、20時出生説に間違いないでしょう。
ですが、8時支持者の人の為にも、一応どちらの説が正しくても大統領になれないことを説明しときます。
8時説だと、ダシャーは2016年4月14日~2017年3月9日は太陽ーラーフ期。
太陽は11Lですが、1Hで減衰してしまいます。
また、ラーフがラグナとダシャーラグナの太陽から見て8Hです。
8Hは挫折、中断のハウスなので、とても大統領に当選するように見えません。
また、トランジットについては秀吉先生が次のように書いて下さってます。
「因みにヒラリークリントンの出生時間はAM8:02で、ラグナは天秤座であるという説もあるようだが、この天秤座ラグナにしてみても、木星は8月12日か ら12室に入室していくのである。このようなタイミングに大統領になるとは考えられない。むしろ、大統領を辞めるタイミングである。
また木星が8月12日乙女座に入室するタイミングで、4室と8室にダブルトランジットが形成されることになるが、これも大統領に指名される時や大統領に就任する時のトランジットではない。」
河合も同感です。
8Hを相続と捉え、オバマ政権の政策を引き継ぐと捉えるのは解釈がアクロバティック過ぎると河合は思いますし、やはりこの出生時刻でも当選はないと思います。
さて、こちらの20時説こそが本当の出生時刻と思われます。
しかし、この説もやはり当選はないのです。
ダシャーは2015年11月1日~2017年3月2日までが月ー木星期。
月はラージャヨガを形成せずにケマドルマですし、月は2L・10H、木星は7・10L・6Hでラーフ・ケートゥ軸に接合し、ダシャーラグナの月から見ても1・10L・9Hのラージャヨガというだけに過ぎないのです。
また、秀吉先生も以下のように書かれてます。
「ヒラリークリントンは大統領になれない。
彼女の政治的キャリアのピークは、パラシャラの例外則を形成し、ラージャヨーガ的に働くマハダシャー太陽期で終わったのである。
マハダシャー太陽期に彼女は、オバマと大統領指名選挙で戦い、敗れた後、オバマに指名されて国務長官になった。
それが彼女の政治的キャリアのピークである。
現在、ヒラリークリントンはマハダシャー月期であり、月は2室支配で10室に在住し、10室支配の木星からアスペクトを受けている。
2015年11月1日から月/木星期に入っており、マハダシャーもアンタルダシャーも10室に絡んでいるため、大統領への出馬を表明し、目立つ立場にはいるが、
月は決して、ラージャヨーガも形成しておらず、ケーマドルマヨーガであり、弱いと考えられる。
マハダシャー太陽期のような二重否定の成功法則はそこでは期待できない。 また今年の8月12日から木星は乙女座に移動してしまう。
そうすると、ヒラリークリントンのチャートにおいて、12室と8室にダブルトランジットが形成される。
その時期は、ちょうど7月25日-28日に民主党全国大会が行われるタイミングであるから彼女は大統領候補に指名されることさえも難しいかもしれないのである。
二番手のサンダース議員が大統領候補として指名される可能性もあるのである。仮にヒラリーが指名されたとしても12室と8室にダブルトランジットが形成される状態では行き詰まりを感じるはずである。
また従来の双子座ラグナでは、2017年3月2日から月/土星期に移行してしまう。
この土星は8、9室支配で2室に在住しており、月から見ても11、12室支配で5室に在住である。
やはり、大統領に就任して、執務を行っていくような配置とは言えない。 またチャラダシャーで見ると、ヒラリークリントンは2016年1月25日から乙女座/蟹座である。
乙女座から見るとAmKは2室に在住しており、6室、9室、12室にアスペクトしている。
また蟹座から見ると10室にGKがアスペクトしており、大統領になれるような配置とは言い難い。」
さて、河合はヒラリーさんの出生時刻が20時で正しいと判断したのは、ヒラリーさんの経歴からです。
彼女は非常に頭が良くて一流の政治家・弁護士だということですが、5Hが強力な人は才能に恵まれます。
20時説だと5室Hに惑星が集中してます。
8時説だと5-10で星座交換してますが、それ以外の部分が強力に見えません。
特に11Lが1Hで減衰や、2・7Lが10Hで減衰しているというのはなんの逆転のラージャ・ヨガでもなく、ヒラリーの今までの経歴を説明できない部分が多いです。
一方の20時説で説では3Lと6Lが減衰してラージャ・ヨガを形成しますから、今までの経歴を見事に説明できます。
いずれにしろヒラリーさんは8時説をとっても20時説をとっても、ドゥシュタナハウスである8室、12室がダシャーやトランジットで密接に絡んでしまい、大統領当選に繋がる9、10、11室等のクオリティの高いハウスと ダシャーやトランジット との絡みはかなり少ないです。
このような時は一般的に落選する時期です。
8室には相続という意味もありますから、オバマ政権の政策を引き継ぐ意味ではないかとの読みではないかと考えたこともありますが、やはり論理飛躍のアクロバティック解釈に過ぎないと今は思ってます。
それは8室のみならず12室も絡んでいることからもそう思うのです。
また、太陽が減衰している人物の例で思い出すのはイチロー選手のことです。
イチロー選手も太陽が減衰してますが、太陽が減衰すると一流の実力を持ってしても、主流である他人の援助を得られないようです。
例えば、イチロー選手は一流選手ですが、野球の有力球団である巨人からはそこまで見向きもされてなかったようですし、名門ではないオリックスやマリナーズに所属したのも、太陽が減衰しているからと考えられます。
そうすると、ヒラリーさんは太陽が減衰しているため、一流の政治家ではあるが、大統領という主流に就けないと判断できるのです。
やはり、ヒラリーさんは大統領になれないと判断できるのです。
では、トランプさんのチャートも見てみます。
現在はラーフー火星期。
ラーフは高揚しており10Hにあり、火星は4,9Lのラージャヨガカラカです。
そこまでは良いですが、大統領選が終わる頃の2016年11月9日から木星期に突入するそうです。
ラーフ期が終わる時はそれまで得たものを捨てて木星期に入ることが多く、大統領への野望も捨てることになるでしょう。
また、ラーフの支配星の金星は3、10Lでパフォーマンス活動を示してます。
これはこのたびのトランプさんの選挙活動を見れば明白です。
しかし、その金星は土星と接合し、12Hですし、支配星はそのダシャーの結果を示しますから、大統領選に負けることを示していると判断できます。
また、秀吉先生は木星(子ども)が2H(家族)にあり、5L(子ども)でもあることを指摘してましたが、そのようなことからも大統領選後のマハダシャー木星期は子どもや家族と深く関わるので、大統領にならないのではないかと指摘されてました。
河合も同感です。
やはり、運自体はある程度は良くても、推測される事象からして大統領に当選するとは思えません。
木星は月から見ても5Lであり、やはり子供と関わる時期であり、大統領の職務と関係なさそうです。